氷をぼりぼり噛んでいる人いませんか？鉄分が不足すると舌の温度が上昇し、無意識にアイスクリームや冷たい飲み物を欲するようになります。また、貧血になると、細胞に運ばれる酸素が減り、基礎代謝が低下しますので、疲れやすくなります。人は、疲れると血糖値を上げようとして、甘い物をよく食べるようになり、悪循環。貧血の負スパイラルに陥ってしまいます。年中、アイスクリームや氷など冷たい食べ物を好む方は、かくれ貧血に要注意です。
昔は、土壁などを口に含んでいる人もいたそうで、重度の貧血による異嗜症と呼ばれています。もしかして、土に含まれるミネラルを本能的に摂取しようとしていたのかもしれませんね。私の場合は、氷でなく、すりごまでした。大さじのスプーンでばくばく食べていましたから。
切り干し大根について
切り干し大根は、和食についている煮物のイメージが強いのですが、レシピは非常に豊富です
- 栄養が豊富で、価格がとにかく安い
- 軽くて、保存期間も長いので、買いだめができること
- 和洋中の豊富なレシピが展開できること
これらからお勧めします。とくにどのレシピも日持ちがしやすく、作り置きやお弁当のおかずに最適です。
◇生で食べる、サラダ感覚のレシピはいかがですか
レシピはこちらをご覧ください→切り干し大根マヨサラダ
◇和風だけでない、こんな煮物はいかがですか
パスタ感覚で子供に人気のレシピ、こちらをご覧ください→ 切り干し大根のトマト缶煮
◇戻し汁を絞るのが面倒な方
ぎゅーぎゅー！と、絞る必要はありません。
- 切り干し大根をボールに入れ、半分だけお水に浸します
- 10分ほどして下半分の切り干し大根が戻って柔らかくなったら、ひっくり返します
- 水分が少なくても、上になっている切り干し大根から水が染み込んでいくので大丈夫。このまま１０分放置していると、あと半分も柔らかくなってきます
- 最後に、均一になるように、大雑把に混ぜます
こうすると、水を絞ったりしなくていいのです。簡単でしょ。おまけに、切り干し大根の戻し汁には栄養がとても入ってるのです。たくさんの水で切り干し大根を戻して、水分をぎゅうぎゅう絞って捨てていませんか？おいしさも栄養もすべて逃げちゃいます。この方法だと余すことなく、栄養も味も楽しめます。お試しくださいね。
管理栄養士クーコからの一言
切干大根は、秋冬大根を細長く切って天日で干してつくります。太陽の光を浴びることで、生の大根に含まれる旨味が糖化され濃縮、甘味と風味が加わり、生の大根に比べると栄養価がとても高くなります。ビタミンB₁は3.5倍、カルシウムは20倍、カリウムは8倍、マグネシウムは17倍、食物繊維3.5倍、鉄は、なんと！！45倍に増えています。
食品から摂取される鉄には、動物性食品に含まれるヘム鉄と、植物性食品に含まれる非ヘム鉄があり、ヘム鉄の方が、吸収率が高くなります。しかし、果物や野菜、いも類に含まれるビタミンCは、非ヘム鉄をヘム鉄に変換するだけでなく、ヘモグロビンの合成を促す作用もあります。夏が旬！ビタミンCが豊富なトマトをプラス、胃の消化液を助けるので、夏バテ解消にも役立ちます。
切干大根の戻し汁には栄養がいっぱい、煮物や、味噌汁に使ってみてください。植物性の食材からとった出汁は、昔から精進出汁と言われ、動物性の食材を使わない精進料理で用いられます。精進出汁は鰹節などの出汁に比べると旨味が少し弱いため、一つの素材から出汁をとるのではなく、様々な素材の出汁をかけあわせることによって、複雑な旨味のある美味しい出汁になります。